茉莉愛は整体という治療を通じて、健太郎という人柄に以前とは違う感情を抱き始めていた...

...私は、普通の何処にでもいる女子高生。...でも、健太郎先生は整体という仕事を極めようと日々、努力している...

...なんか、遠い世界の人だわ...

私なんて足元にも及ばない...

「はい。じゃぁ、今日の治療はこの辺で」

「ありがとうございました」

「先生?...」

「どうしました?」

「あっ、いや...何でもないです...」
茉莉愛は重ーい気持ちをズルズル引きずる様に帰り道を歩いていた。

...なんだろう...この気持ちの虚しさは...
はぁ...それより、帰って勉強しなきゃだな...