蒼夏の刹那

帰り道、いつもは通らない道を、この日はたまたま歩いていた。



小さな女の子とすれ違った時、突風が吹いて女の子が突然声をあげた。



「あっ……わたしのお花が!」

「大丈夫や、兄ちゃんに任せとき」



心配させないように、にっと笑いおれは花を追った。



少し遠くに飛ばされた花をぎりぎり掴み、ほっとした時――おれは、突っ込んできた車を一瞬だけ目に捉えた。



そこから先はよく覚えてない。



……



…………



プレゼントも、メッセージカードも、藍花に届く事はないんや…………






一生…………