蒼夏の刹那

私は蒼との待ち合わせ時間ぎりぎりまで、速水くんに手伝ってもらいながらあるものを作っていた。



蒼が好きなものを。



「椎名」

「うん」



私は大切そうに作ったものが入った小箱を抱え、速水くんに手を引かれてあの場所に向かって駆け出す。



ねぇ蒼。



私、やっと……明日に進めるよ。



過去にずっといたら蒼の幻影と一緒にいられる……だけど、それじゃだめなんだよね。



ずっと、見守ってくれてたその人が気づかせてくれた……



今度は私が……その人を、見守っててあげたい――隣でずっと。