蒼夏の刹那

「悩んでたんだよね、蒼の事で」

「う……速水くんにはかなわないなあ。うん、蒼のために何かしてあげたいんだけど……」

「椎名だけじゃないよ、オレも蒼大好きだから」

「速水くん……うん、そうだよね」



私だけじゃないんだよね。速水くんは蒼の親友で、蒼が大好きで――私と一緒なんだ。



「一つだけ提案あるんだけど……」



速水くんの提案に私は笑顔で頷く。



「きっと蒼、喜ぶね!」

「ん、喜ぶよ。蒼も椎名が大好きだから」



私と速水くんは顔を見合わせ笑いあう。



速水くんが作ってくれた朝食はおいしくて、とても優しい味がした。



まるで、速水くんみたい。