蒼夏の刹那

ファミレス近くに速水くんのお店はあった。ファミレスでアルバイトをしている理由を聞いてみると、知り合いの店で人手不足なためヘルプとして働いているらしい。



普段は自分の店を手伝ってて、主に雑用だと速水くんは話してくれた。



料亭みたいだ、と私は思わず感嘆する。



庭を抜けると、速水くんは古い造りの建物の中に入って行く。



「適当に座って待ってて」

「うん」



私は緊張な面持ちで手前の席に座る。速水くんを待つ間、私は店内の雰囲気に圧倒されていると、速水くんがトレイを持って戻ってきた。



「はい」

「これは?」

「あずきミルクとラピュタパン」

「ラピュタ?ジブリの?」

「うん。目玉焼きを乗せて食べるのを、ラピュタパンって言うらしいよ?インターネットでみた」

「そうなんだ……かわいい」



私がぱっと笑顔になると、速水くんは笑みを浮かべ向かい側に腰を下ろす。