いつかきっと、貴方と初めての恋を



-ガタガタッガタンッ



朝から慌ただしい音が部屋中から響き渡る





「あっこの辺りの荷物も、お願いしますね~」




お母さんの元気な声を確認して私は状況を把握した。




「結衣ー?いい加減起きて、荷物出すの手伝ってちょうだい!.....聞いてるのー?」





今日は引っ越しの日だ。



学校には今日一日休むことは言ってある




階段を上がる音が聞こえたからガバッと布団から体を起こして返事をする。




「聞いてるよっ今起きたし!...手伝うから。ちょっと待ってて」



「そう、...じゃあ早くお願いね!」



本当は二度寝したかったけど後が怖いから、重い体を無理やり起き上がらせる。




ドレッサーの前の椅子に腰かけて昨日の出来事を思い出した...





安藤からデートに誘われた後、私は教室に戻って早速今までの事を話した




...叶多と安藤が耳をすませて聞いてたけど、



お母さんが再婚して、その相手が裕人のお父さんだったこと


私と裕人が兄妹になった事を話した。





早織は声を上げずに目を大きく開けて、信じられないといった様子で....




安藤は一言「...マジか」とだけ呟いていた。





瑠奈と叶多は案の定、凄い声をだして驚いていた。




お陰で教室にいた人達は、もちろん廊下に居た人達まで、教室を覗いて私達に注目してきた。





瑠奈と叶多は全然気にする様子を見せずに、二人揃って顔を見合わせて怪しい笑みで.....



『じゃあ明日引っ越しの手伝いしに家に行くね♪』なんて言い始める始末。



まぁ、 全力で断ったんだけどね...





安藤とのデートの事は言わなかったけど、
瑠奈と早織には話そうと思ってる




絶対騒がれると思うけど、真剣に相談しないとね...







私はパチッと自分の顔を叩くと椅子から立ち上がって、急いで部屋を出て階段をかけ降りた。




今日は裕人も学校を休んで啓之さんは仕事の休みをとったらしいから、引っ越しした後の片付けは早く終わりそうだ。