「クスッ...結衣、いつもこうなのか?」



お母さんとのやり取りを見ていた裕人が急に笑って言う




私は返事をする代わりに頷いた。




「...なんか凄い新鮮だった。...良いよな、こういうの」



そう言われると確かにそうかもしれない。



今までの私は思った事があったとしても言わなかったから...




だから自然とこうゆう会話をした事がなかったんだ。





「・・・結衣、俺ら親父達に言うことがあるんだよな」



色々考えていて話をきりだせずにいた私の代わりに裕人が言ってくれる。




私はゆっくり一呼吸をしてから話始めた。




「....結婚の事、もう少し早くに言って欲しかった。

そしたら...もっと考えられたのにーとか思ってたんだよね。


それと私に何も言わないで酷いとか、少しは相談して欲しかったって思ってた。


・・・けど、時間とか私の気持ちより二人の気持ちが一番大事なんだって事に気付いたんだ。


・・・だから私は二人を見守るし応援します!


だって・・・、何よりお母さんの笑顔を見たいから。」




私はすべていい終わってから二人に微笑んでみせた。




私は大丈夫だよって伝えたくて...





「結衣ちゃん・・・・ありがとう」




驚いて声の主を見るとお母さんの肩を抱き寄せて微笑む啓之さんが立っていた。




私の方に来たお母さんは目に涙を溜めて私を優しく抱き締めてくれた。



ただ嬉しかった




私は寂しくなんかないと自分に言い聞かせて、気持ちを心にしまってきた



自分の気持ちを言ってしまったら困らせると思っていたから。




でも少しは言っても良かったのかな...




今ならそう思う。





"男の人を信じても良いの?"



啓之さんは違うと分かっていても、やっぱりお母さんを裏切ったお父さんは許せない。




私自身、啓之さんの事をよく知らないから...まだ疑ってるんだと思う。




でも....何があっても二人を見守っていこうと決めたから。




・・・少しずつ知っていけたら良いな





そして...いつかは、