声の主に視線を向けると、そこには今私が会いたかった人達が立っていて...
「ゆっ...裕人ーッ」
私はそう言って助けを求めるように裕人の後ろに急いで回り込む
そんな私の様子を見て状況を把握したのか裕人が口を開く
「輝...いい加減、面白がって結衣をからかうの止めろよ。毎回言うけど...困ってるだろ?」
・・・裕人。
やっぱり裕人は優しくて頼りになるなぁ...と感心する。
いつも意地悪する安藤とは大違いだ!
「ったく...裕人には関係ねーだろ。・・・いつもタイミング良く邪魔しやがって」
安藤がムスッとした表情で言った。
安藤の言葉に私も対抗してムッとして威嚇してみる
・・・・が、意味なし
「・・・それが関係あるんだな」
・・・え?
ボソッと言ったけど裕人の近くにいた私にはハッキリと聞こえた。
「ゆっ...裕人、今なん・・・」
言葉の意味を聞こうと思ったけど、何故かこのとき聞くのを止めたんだ。
そんな私に裕人は何も聞き返さないでいてくれた。
いや・・・今思えば"聞き返さないでいてくれた"んじゃなくて"聞き返さなかった"んだと思う。
これからいずれ知る事だったから...
