―昼休みの生徒達で賑わう廊下
いつもと変わらない光景
・・・・だが、
私達三人は人目を気にせず走っていた
「―ハァッハァッ、ちょっ...早織達全然見つかんないっ!」
校内を探し回っても中々見つからない
「あいつらっ...まじ何処まで探しに行ってんだよ!」
安藤は機嫌が悪いのかキレ気味だ。
安藤が必死に走ってる所とか初めて見たかも...なんて呑気な事を考えてみたり
「アハハッ...これはこれで楽しいけどね~♪なんか青春って感じ?」
叶多は私以上に呑気だけど
「アホかっ冗談じゃねぇ...つか、んなこと考えてる暇あったら探せ!」
安藤が容赦なく叶多に突っ込む
まぁ私も安藤の考えに賛成なんだけどね。
「えー・・・やだなぁ。ただ探してるだけじゃ、つまんないじゃんよー...もっと楽しく行こ!んねっ」
また叶多は...どう考えたらその結論になるんだ
「・・・ったく、いーから黙って大人しく探せ!」
「ちょ・・・っ、今の言い方傷付いたあぁー!...ひっくんヒドイッ」
・・・・ひっくん?
二人のやり取りを聞いていた私は立ち止まって思わずプハッと笑ってしまった
「ひっ...ひっくんて!なにそれーッ、・・・安藤がひっくんとかっ似合わない!」
「アハハハッハー・・・ぁ。」
目の前の人物に気付いた時には遅かった
「・・・んだって?」
安藤の顔が怖いっ
完璧やってしまった。
叶多の言葉なんか聞き流せば良かったと今さら後悔