あの後入学式をするために体育館に行って
校長とかの無駄に長い話を
右から左に流していたから
話の内容はよく覚えてない。
式がおわって教室に戻ると
色んな人に声をかけられた。
「名前、結衣ちゃんだっけ?あたし橋本瑠奈っ!瑠奈って呼んで♪」
紺色の暖かそうなカーディガンに赤の学校指定のリボン、白のワイシャツから除くハート型のネックレスをした女の子がたっていた。
キラキラした目を私に向ける
小柄で大きなまん丸な目に肩にかかるかかからないかくらいの栗色ボブヘアーをした可愛らしい女の子。
「瑠奈ねっ♪ちゃん付けしなくていいよ!よろしく」
「りょーかい♪ってか、さっきスッゴく面白かったよ!」
「あー・・・あれね、すっごい恥ずかしかった...。もー忘れて」
「んーいや、面白かったから覚えとくっ♪」
なんてイタズラな笑みを浮かべる瑠奈。
可愛いなぁ...、
きっと瑠奈はモテる。
これから仲良くなれそうな気がした
「ちょっとー...、やめてよっ」
なんて会話をしていると
担任が戻ってきて、
「おーーい、楽しく話してるとこ悪いんだが
クラスの係を決めたいから、全員自分の席に戻れー」
その合図で皆が自分の席へ戻る
「早速だが係りを決める前に、まずクラスの委員長と副委員長を決めたい。
誰か立候補したいやついるか?」
担任の言葉で一気に静まり返る教室。
・・・うん。まあ、わかってたけどね...
でも、そんな面倒臭いこと
やりたい人なんていないでしょ。