早織ちゃんが家に来てから間もなく夜の7時30分になる。
私は早織ちゃんにメイクを教えている。
早織ちゃんは慣れない手つきながらも覚えるのが凄い早くて教えやすかった。
「んー・・・やっぱりメイクって難しいねっ」
早織ちゃんは顔をしかめながら言う。
「まぁ難しいよね!...でも慣れたら絶対楽しくなるよ♪」
「そうなるのかな?...結衣ちゃんは化粧上手いよね!」
「ほ...ホントにぃ??!そうだとしたらスッゴい嬉しい!」
早織ちゃんの思いがけない言葉に嬉しくなる。
「本当だよ?私も早く結衣ちゃんみたいに上手くなりたいなぁ...」
「早織ちゃんなら出来るよ!....ってかお互い「ちゃん」付けするの止めない?」
ふとそんな事を思った。
「んぇっいきなり?!」
「アハハッ...良いじゃん♪ほらっ呼んでみて!」
「ゆ...結衣?」
早織ちゃんは私の名前を体をモジモジして照れながら答える。
なんて可愛らしいんだろう
これは男子が見たら大変だなぁ....
「なぁに?早織。・・・フッ....フハハッ」
言ったと同時に私は笑いが堪えきれず吹き出してしまった。
早織も最初は不思議そうな顔をしたけど今はつられたのか一緒に笑っている。
なんだか今日一日で早織と凄く仲良くなれた気がした。
