担任は教壇の前に立ってクラスを見回したあと、デカイ声で席に戻るよう呼び掛ける。
担任の提案で名前を覚えがてら、一人ずつ自己紹介をすることになった
めんどくせぇ....
名前順に自己紹介をしたから自分の番がまわってくるのが早かった。
「おしっじゃー・・・次は安藤輝!」
担任の言葉で俺は重い体をゆっくり起こして立つ
「・・・安藤輝。嫌いなものはあるけど、好きなものは別にない」
俺が言い終えて座ると、
担任が眉を寄せながら「それだけか?」と聞いてくる。
俺なりにちゃんと言ったつもりだった。
返事はせず少し頷いて伝えた。
担任は理解して「...そうか」とだけ言って、そのまま話を進めていく
