*゚/ 輝 side
―5月9日、天気は晴
今日は高校の入学式だ。
「ふぁー・・・眠っ、寒っ」
俺はアクビをして呟く
5月に入ったといっても、まだ冬の寒さが残っていて肌寒い。
学校までの道のりを中学の時から一緒で、何だかんだ腐れ縁の裕人と叶多と歩いている。
「なぁなぁっ高校に可愛い子いるかな?...もしかしたら、その子と俺が付き合うことになっちゃったりしてー!」
なんて目をキラキラ輝かせながら、楽しそうに話をするのは叶多。
まだ学校にも着いてないのに、そうなったらどーしよーなんて1人で騒いでるのを俺と裕人は呆れ顔で見る。
「...ありえない」「ありえねぇ」
2人の声がピッタリ重なった。
叶多がアホなことを言ってそれを冷静に突っ込む。
俺らはいつもこんな調子だ
そんな俺らの態度に叶多はムッとした表情になる。
何で俺らが仲良くなったのかは良く覚えてないけど、いつの間にか一緒にいるのが当たり前になっていたんだ。
