一年前の中学三年....春
学校は新入生を迎えしばらく経ったある日の授業中
―カチャッ
ゆっくりドアを開き中の様子を伺う
誰もいない事を確認すると慣れた足取りでいつもの場所へ向かい、壁に凭れるような形で座る
「.....はぁ」
季節は春になって空は快晴で暖かくても風はまだ少し冷たくて肌寒い
そのため生徒たちがこの場所に来ることはないと言える
・・・・・俺を除いては、
寒くてもこの場所....屋上に来るのには訳がある
ここに来ると、
不思議とアイツがまだ隣にいる気持ちになるんだ。
この時の俺は
アイツがいない現実を受け入れる事が出来ずにいた
この場所に来ては、あの日々を思い出すよ