「...いっ
結衣....!」
私の名前を心配そうに呼ぶ安藤の声で我に返る。
「あ...ごめん。
何か言った・・・?」
...今、私のこと名前で呼んでたよね?
そう思ったけどあえてその事にはふれないでおいた。
「お前...顔こわい。
眉間にシワよってる」
安藤は自分の眉間をトンと指差してみせる。
安藤は男の人だけど、お父さんとは違うのかな....
さっき思い出していた父と安藤を重なりあわせる。
私が何も返事をしないで安藤のことを見続けていると...、
「....なんだよ。
お前、今日何か変...
調子狂うから、その顔止めろ」
・・・・カッチーン
「・・・ちょっと!人を変人呼ばわりしないでよっ
...それにっ
その顔止めろって言われても、この顔は生まれつきなの!」
私は思ったことを全部いい終えたあと、瑠奈達のいる場所に行こうと立ち上がった。
・・・・が、
直ぐに後ろから腕を引っ張られて元の位置に座らされる。
「...ったく
そんなこと言ったかよ。
お前は本当に人の話を聞かないのな
ちゃんと聞いてないと大事なことも聞きそびれんぞ」
・・・・どうゆう意味よ
...安藤が何が言いたいのか分からない。
考えるのを止めてスッと何も言わずに立ち上がると...、
やっぱり元の位置に座らされるから安藤を軽く睨む。
「....ばーか
変な勘違いしてんなよ。
お前はここに居ろ」
そういって優しい顔をするもんだから、大人しく言うことを聞いてしまう。
・・・安藤のそういう所がズルいと思うのは私だけだろうか?
ホントに、
ずるいよ。
