王子が猫に恋をした

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惟人はソファに移動し、その上で足を組む。

前には正座をしながら、口元が笑っている黒崎。


黒崎、全く考えが読めない。

その顔を睨みながら、惟人は口を開いた。


「まず・・・・・・いつからいた?」

「ドアをノックして、惟人様がぼうっと考え事をしている時です」


あのノック、黒崎だったのか。


「そこまでの経緯を説明しろ」

「まずノックし、小さな声で『黒崎です。失礼します』と言いまして・・・

静かに、音をたてないように部屋へと入り、忍び足で惟人様の背後へと」


「大きな声で言え!!あと黒崎怖い!やめて!」


黒崎って何なの?
執事って黒いのと怖いのが多い気がするのは、オレだけ?


もしかしたら、莉笑が専属になって、黒崎の仕事が減ったのを怒ってるのか?

そういや、今まで、コイツがオレの世話を・・・・・・ブルブル。
思い出すだけで身震いする。

西園寺家が嫌いなのも、黒崎がひとつの原因かもしれない。いや、きっとそうだ。


ーーーーーーーーーーそういえば。