王子が猫に恋をした

「そういう所だから、プロフなんて物は誰も持って来なかったんだ。
 勉強に必要ないし、金持ちはそんな事しない。
 それにオレもだけど、プロフを知らない人だって多かったしな。
 でも、数日前」


“金持ちはそんな事しない”がむかつくの、私だけでしょうか?


「オレと同じクラスの女子が、プロフ帳ってやつを持って来て、皆に配ったんだ。
 で、その女子は『グレてる姉様がくれた』って言ってて。
 あ、そいつの姉は普通の高校行ってるらしい。ココが悪くて」


酷いいいようね・・・・・・。
グレてるんだ、お姉さん。
だけど妹には優しいのかな?
プロフ帳くれるなんてね。


てゆーか、『姉様』ね・・・・・・。

グレてる自分の姉を様付けで呼べるなんて、良い環境で育ったに違いない。


「そいつが起点となって、プロフが皆に広まったんだ。
 でも、金持ちのボンボン達がそんな、店で売っている物を買えるわけないだろ?」


確かに。
プライド高い人、多いし。

「それで皆、特注で作ってもらってるんだ。特注の方が、自分好みにデザイン出来るしな。」