王子が猫に恋をした

思わず言ってしまいそうになり、莉笑は慌てて口を塞いだ。


あぶな・・・・・・っ!
猫かぶりが取れるところだった。

もう、こういう事は言わないと心に決めたのだから。
人形の様に決まった微笑みで、立っていればいい。

言うの忘れてましたけど、惟人様のキャラも変わってますよ。


惟人は、莉笑が一人で口を塞いでいたのを気にも留めず、話しだした。


「オレの通ってる高校は、金持ちのボンボンが集まる、超エリート校なんだよ。金も学力も、どっちも必要な所」


自分で“金持ちのボンボン”言いますか・・・・・・。
それに、これはさりげない自慢ですかね?

莉笑が心の中でいちいちコメントしている間も、惟人の話は続く。