王子が猫に恋をした

ソファに座っている、落ち着かない感じの青年が惟人様だろう。


茶色い、少し長めの髪。でも、長髪という訳では無い。

整った顔にある瞳にも、若干茶色が混ざっている。

座っているから正確には分からないが、背は180センチくらいに見える。

足はビックリするほど長い。

スーツを着ているところが、大人っぽさを引き出しているのだろう。


莉笑は惟人に向って一礼し、


「遅くなって申し訳ございません。………どのような御用でしょうか?」



めんどくさいので、言いたいことを一気に言った。


惟人は緊張を紛らわせるように「コホン」と咳払いをして、自分の座っているソファの隣を指差した。




「??」