「おはよ~って、わぁぁ!どうしたの憂」 「何でもない」 朝学校に行って、 いつも通りに音楽室のドアを開けると、 拓人がのほほんとした顔から一瞬にして慌てふためくような表情に変わった。 無理もない。 昨日の夜、 泣きすぎて朝目がさめたとき目がジンジンして痛かった。 鏡を見て目の周りが赤くはれ上がっていたのに自分でも驚いたほどだったから。 「ほんとに何でもない?」 「何でもないから」 「うん・・・」 さすがの拓人も空気を読んだのかそれ以上は、問い詰めてこなかった。