右手を握られたままゆっくりと椅子の上に降ろされる。 外の景色が徐々に変わっていき、街が良く見える。 星もこんなに近くに。 手を伸ばせば届くんじゃないかと思うぐらい。 「綺麗・・・」 「憂にプラネタリウムじゃなくて、本当の星を間近で見てもらいたいなって思ってね」 「ありがとう」 握り締められている手からゆっくりと拓人の体温が伝わる。 「・・・温かい」 「うん」 手を握り返すことは出来ないけど、幸せはちゃんとここにある。 ここにこれてよかった。 ・・・生きてて良かった。