モルヒネ注射は、本当に強力なため今までよりも長く時間を置いて投与するようにと言われた。
この鎮痛剤の効果はすごかった。
投与して、少し時間を置くと痛みなんて感じないくらいになる。
しかし、それと同時に激しい吐き気に襲われる。
今までよりも激しくて辛かった。
それでも、吐き気が治まると車椅子に乗って病院の敷地内を回れるのが良かった。
まぁ、酸素チューブと点滴は外せないけど。
「今日の体調はどう?」
「すごくいい。風冷たいけど」
「冬だもん、もっと厚着しないとダメだよ。
それからひざ掛け飛ばされないようにね」
「拓人、お母さんみたい」
「えーお父さんもほうがいい!」
「えー」
前みたいにこんな他愛ない会話が出来るようになったことが、一番嬉しい。

