「あ・・・拓人・・・」
「もうちょっと早く気付けばよかったね。ごめんね」
「ありがと・・」
眉を下げて笑う拓人に、優しく声をかけた。
すると拓人はいつもどおりの笑顔を見せてくれた。
「お腹すいてない?」
「すいてるけど・・・あんま食べたくない。副作用ですぐに吐いちゃうから・・・」
「そっか・・・じゃあ、点滴にしてもらう?」
首を小さく縦の振って、拓人にナースコールを押してもらった。
看護婦さんが来るまでの間ほんの少しだったけど、暇が出来た。
そのときに冷たい風が私の頬を掠めていった。
・・・窓からかな。

