突然、横一列に並んでいた足並みが止まった。 「?・・・拓人??」 立ち止まってもなお繋がったままの手。 そのせいで、少し後ろに体を引かれる。 「あのね」 「・・・?」 「僕・・・憂のこと好きだよ」 夏の冷たい夜風が私たちの間をすり抜けていった。