「星も見えれば良いのに」
月は、昼間に出ていても光り輝く。
そして、その光は夜になればもっと輝きを増す。
星は暗闇でしか光らない。
同じ景色しか見られない。
「同じなのかな・・・」
いつも同じペースでしか流れない景色を見ながら生きている私と。
自分の体のことなんか気にせずに思いっきり走りたい。
足が悲鳴を上げても、息が切れそうでも、心臓が破裂しそうなぐらい苦しくなっても。
風を感じたい。
「・・・叶わない夢」
小さく呟いたと同時に、赤信号が青に変わって交差点に人が入り乱れた。
月は人の波に溺れて見えなくなった。

