17年一緒にいて、初めて見た先生の涙。
もしかしたら、私が知らないだけで
先生は今までに何度も泣いていたのかもしれない。
しわだらけの顔を歪ませて、さらにしわくちゃになった顔。
そのしわに沿って流れる大粒の涙。
いつも、口角が上に上がっているのに、
まるで『へのへのもへじ』のように下がっている口角と眉。
「先生」
「この世界は残酷ね。
どうして、あなたなのかしら・・・」
「・・・でも、私じゃなかったとしても
誰かが私の代わりになっていたかもしれないんです」
もしかしたら、私じゃなくて拓人がなっていたかもしれない。
「私は、受け止めます。
どんなに残酷でも」
「・・・・・・そう」
先生は、静かに涙を流し続けた。

