「お、憂ちゃん。しっかり来てくれたんだね」 「当り前です」 牧野先生は、福与かな身体を椅子に預けて出迎えてくれた。 「さて、今日は心電図だよね? さっそく撮るから、レントゲン室に入ってもらえるかい」 「はい」 先生に促されるまま『第3診察室』の向かいにある『レントゲン室』に入った。 ここに入るのは、何年ぶりだろう。 まず、この病院にだって昨日来るまで 何年間来ていなかったのだろう。 「隣にある更衣室で、そこに置いてある病院服に着替えてね」 扉が閉まる前に、牧野先生に加えて言われた。