違う!!



自殺なんかじゃない。
自殺なんかじゃなく、ミコの仕業だ…

ミコが自殺に見せかけて、あのチャットのメンバーを襲っているんだ!!

私は校舎の冷たい壁に寄り掛かりながら、かろうじて立っていた。その私の肩にそっと手を置く人がいた…

「亜由美…」

この声は彩香…

本当なら、今すぐ彩香に抱き付いて思い切り泣きたい!!
全てを話して私の気持ちを分かってもらいたい!!
だけど…


「さ、触らないで!!
あんたは私ともう縁を切った人間でしょ…
私に関わらないで!!」


「亜由美…
あなたって人は…
心配して様子を見に来たのに!!
もう本当に絶交よ!!」



そう…

それで良いの。
私に関わってはいけない。
あなた達を巻き込む訳にはいかないの…

だって美玖と彩香は、私にとって一番大切な人達だから…


私は懸命に涙を堪え、震える足に力をグッと入れると、自分の教室に入って行った。

もう私は泣かない。
たとえミコが目の前に現れ、たとえ死に直面しても絶対に泣かない。


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