携帯電話に手を伸ばし、親指で開くとメール着信が5件と表示されていた。


「5件…」


私は余りメールをする方ではないし、親友2人とも喧嘩別れしたままだ。
こんなにメールが届くのは、何か不自然だ…

メールの送信元を確認すると、すべてがリサからのものだった。



今、私の感じた嫌な予感が、現実のものになろうとしていた…



>アユ、何かが私の近くにいる…
何か気味が悪いよ。


>何かが部屋に入ってきた!!
なぜかあの練炭の臭いがするの…
怖い、怖いよ。


>ねえ、どうすれば良いの?
まだ死にたくないよ…
ねえどうすれば良いの!!


>何か左の手首が痛くなってきた…

何これ!?
何もしてないのに、血が出てきた!!
ねえ、死にたくないよ!!


>ミコがいる!!
ミコ




リサ…!!


慌てて返信するが全く反応がない。

最後のメールが20分前だから、寝ているとは考えられない。
私は何度も繰り返しメールを送信したが、結局返信はなかった…


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