放課後…
帰宅しようとする私に美玖と彩香が近寄って来た。
まだ席に座って鞄の整理をしていた私は、上目遣いな2人を見上げた。
美玖は少し怒っている様な雰囲気だった…
「ねぇ亜由美。
昼休みの佐伯さん…
あれは一体どういう事なの?
いつの間にか、名前で呼び合ったりして一体何だったの!!」
険しい表情で怒鳴る美玖をなだめながら、彩香も同じ様な事を繰り返し言った。
「まあまあ、そんなに怒らなくてもいいんじゃない。
ねえ亜由美~
誰かが死んだとか、そんな話だったよね…
彩香にも話してくれるよね~?」
私は何も話さずに2人の顔をジッと見た。
もしも、アキラの死にミコが関わっているとしたら、あのボックスにいた私も狙われているかも知れない…
そうなると、2人を巻き込まない為にも、この事は話す訳にはいかない。
「いや…
特に話す事はない」
私はわざと2人の言葉を冷たくあしらった。
その言葉に気が短い美玖の表情が一段と険しくなる…
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