教室に入ると美玖が私の登校を待ち構えていた。
「亜由美!!」
私に手を振る美玖に、手を振り返していると彩香が不思議そうに私の顔を覗き込んできた。
「亜由美ってさぁ、佐伯さんと並んで話するくらい仲良かったっけ?」
「え…」
彩香や美玖に今の私が置かれている状況を説明しても構わないが、万一の場合2人を巻き込んでしまう恐れもある…
「偶然、下駄箱で会っただけよ…」
私は2人に説明する事は止め、適当にごまかしておいた…
私は何となく、このまま何事も無く終わるとは思えずにいたのだ。
それに今朝見た天気予報では、夕方からまた天気が崩れ、暫く天気が不安定になると言っていたし…
珍しく天気予報は的中し、夕方からまた雨が降り始めた。
夏からの異常気象により、12月に前線が停滞するという稀な現象が起きているという事らしい。
しかし、その事が私達を苦しめる結果となっていくとは考えもしていなかった。
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