カチャ


部屋の扉を開けると、雨が降っている事もあり、既に室内は薄暗くなっていた。


そのまま灯も点けず、鞄を机の横に転がすと、制服のポケットから携帯電話を取り出し机の上に置いた。

湿ったコートを壁際に掛け、制服を脱ごうとした時…
室内が青い光でチカチカと明るくなった。


「メール着信か…」


どうせ、美玖か彩香だ。

そう思い、制服から部屋着に着替えると、机の上で時折チカチカする携帯電話を手にした。


「あれ…?」

美玖でも、彩香でもない送信元…
私は、何気なく着信メールを開いた。



>登録名アユ様
メンバーが揃いました。
チャットルームにおこし下さい。

これは強制です。
お願いではありません。



その文字を見た瞬間、ケイジの言葉を思い出し、手が硬直してプルプルと震え始めた…


私がエントリーしたのは、恐れていた様にチャットだったのだ!!


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