学校に着くと下駄箱の所で、靴を脱いでいる美玖に会った。


「おはよう…」


「おはよう亜由美!!
ん…
どうしたのその顔?」


目敏く私の目が充血している事に気付いた美玖が、理由を聞いてきた。


本当の事を答えても構わないが、美玖は極度のリアリストだ。

本当の事を話しても、笑い飛ばされて終わるに違いない…


「ちょっと、パソコンで遊び過ぎちゃって…」

私はそう言って誤魔化すと、余計な事を聞かれない様に、美玖の腕を掴んで教室に急いだ。



教室に入り自分の席に着くと、後ろの方で話をしていた男子生徒の声が聞こえてきた…


「昨日の集団自殺…

県工に行ってる友達のクラスメイトが混じってたらしくてさ、そいつから聞いたんだけど…

カラオケボックスで、5人が自殺したらしいんだよ。
何かカラオケボックス行きづらいよなぁ」


集団自殺…か。


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