私はその一部始終を、成す術もなくただ見ていた。



ミコが笑った後に、弾けて小さな光になって消えた事も…

そして、ミコが消えた後、滝口の首にカーテンが巻き付き窓の外に消えていった事も。





独り残された部屋の中で、私は問い掛ける…


一体なぜこんな、悲しい出来事が起きてしまったのか?



ミコは、無関係な大勢の人々を連れ去ってしまった。
でもそれは、滝口を愛するが故の行為だ…

だとしても、当然許される事ではない。


滝口は自分自身の保身と、快楽の為だけにミコを始め大勢の人々を闇へと誘った…

それはまるで、本物の悪魔の所業だ。
もはや人間とは言えない。


それでも、興味本位で覗き込もうとする人がいなれば、何事も起きはしないのだ…



いくら問い掛けても、答えは返ってはこない。


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