狂っている。



完全に当初の目的を忘れ、死ぬ事を前提に人を集め楽しんでいる…
これではもう、殺人犯と変わらない。


異様な空気に支配された部屋で、滝口の黒い邪念が肌にまとまわり着いてくる。



「じゃあ先生は、なぜ私を助けに来たんですか?」


「なぜ?」

机にヒジを突いたままの姿勢で、滝口は不気味に微笑んだ。

「最近あのサイトが、自殺を助長しているんじゃないかと、警察に監視されているんだ。

それに、生活指導の責任者である以上、短期間に2人も生徒に自殺されては困るんだよ…

それだけの理由だ」


狂ってる…
人間として、完全に壊れてしまっている。



この時…
私は滝口の話を聞いていて、ある事実にに気が付いた。

それは、絶対にあってはならない事…



滝口の背後にある窓からは、外の景色が見えていた。

日射しは差し込んでいるものの、所々低い雲がかかり妙な天気だった…


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