「どうした小町?」
全く悪びれる様子もなく平然と出迎えた滝口を目にし、私の中で何ともいえない怒りが込み上げてきた。
「どうしたじゃないですよ!!
先生は私だと知っていて、自分の運営している自殺サイトを紹介しましたね!!」
私の言葉を涼しい顔で聞き流すと、滝口はフッと鼻先で笑った。
「まぁそう怒るな。
お前も校門検査フリーパスにしてやるから…」
私は、自分の生命と校門検査を引き換えにしようとする態度に、自分でも分かるほど頭に血が上った。
「わ、私は死にかけたんですよ!!
一体なぜ、あんなサイトを作って…
いえ、最初から説明して下さい!!
一体何がどうなっているんですか!!」
生活指導室に反響する声に、滝口は大きく溜め息を吐くと箸を置いた…
そして、面倒臭そうに私の後ろの扉を、右手で指を差した。
「話してやるから、そこの扉を閉めろ」
私がきっちりと扉を閉めて振り返ると、滝口は長机に両ひじを突いてついに真相を語り始めた…
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