「今日の雨の日に、その子が商工センターに行くと言うから、ピンときたんだ。
このコンサートホールは、ミコと初めて2人きりで会った場所…
確かあの日も雨で、外ではなかなか手を繋いだりできないからって、ずっと手を繋いでコンサートを観た…
ミコの事は一度も忘れた事なんてない…
今でも愛してるんだ。
さあ
俺を一緒に連れて行って、もう終わりにしよう」
え…
その子から聞いたって、じゃあ滝口がケイジ?
滝口は一歩一歩近付いてくると、両手をミコの肩に乗せて優しく微笑みながら言った…
「今でも、これからも…
俺の愛する人はミコだけだ」
急速に膨れ上がったミコの霊気は、耳の奥に響くほどの強い波動と共に弾けた。
そして、先ほどまでの邪悪な闇に吸い込まれる様な霊気は消え去り、淡く光り始めた…
「先生…」
そう呟いたミコの声には、既に怨みや妬みといった負の力は一切感じられなかった。
そう、まるで無垢な少女の様な…
.



