もうこれで、美玖にも彩香にも会えないかも知れない…
私は2人の顔を見つめた後、思わず視線を落とした。
すると美玖がテーブルの上に身を乗り出し、私の右手を掴むとギュッ瞳に力を込めて私を見つめた…
「大丈夫…
また必ず会えるから!!
明日は日曜日だし、3人で気晴らしに遊び回るよっ」
更に彩香が私達2人の手を、スッと両手で包み込む様に握った。
「明日は雨が上がりそうだし…
私がお弁当作るから、電車に乗って遊園地にでも行こうか…ね?」
「うん…」
私は2人に別れを告げ、何か分かり次第に連絡を入れてもらう事にした。
後は雨が降らない事を祈るしかない…
いや…
例え雨が降っても、必ず私は帰って来る。
私は喫茶店を出ると、すぐに横川駅に向かった。
喫茶店の時計を見ると、既に17時になろうとしていたからだ。
ユキと待ち合わせをしているコンビニは、横川駅から電車で20分、商工センター駅から徒歩で5分くらいの場所にある…
時間的に、急いで行かないと間に合いそうになかった。
.



