江藤 美子…
ヨシコには違いないが、見事に漢字で書けばミコになる!!

間違いない…
ついに見付けた。
ミコは江藤の姉だ!!


「ついに見付けた…」


私は墓石の横で、フルフルと震えながら座り込んだ。
ミコを見付けた事で、張り詰めていた緊張の糸が、少し緩んだのだ。

しかし、ミコが誰か分かっただけでは、何の解決にもならない。
なぜミコが私達を襲うのか、が分からなければ止める事は出来ない…

私の目的はミコを探す事ではなく、あくまでもミコを止める事だ。


「よし!!」

私は自分自身に気合いを入れ直すと、両足に力を入れ立ち上がった。

とりあえず、江藤に会って話を聞くしかない。
自殺した理由に、何か秘密があるに違いない!!



しかし、私は江藤の自宅が一体どこにあるのか分からなければ、連絡先すら知らなかった…

私は本堂の裏側から門の方に向かって歩きつつ、江藤に会う方法がないか考えていた。


「お参りは終わりましたか?」

ちょうど社務所の前を通り掛かった時、本堂に向かう住職が声を掛けてきた。


.