「はぁ…」


電車通りに向かいながら、思わず身体の奥から大きい溜め息が出た。


確かに近付いてはいるが、既に何の手掛かりもないのが現状だ。

もう時間がない…



あ、そうだ!!
自分の事だけで頭が一杯になっていて、ユキの事を忘れていた。
チャットを確認しておかないと…

私は歩きながら携帯電話を取り出し、お気に入りからサイトDAを選んでアクセスした。



>ユキ
アユ、良かった!!
もう誰もいないのかと思っていたの。

土曜日なら、夕方まで商工センターでバイトがあるけど、17時30分以降なら大丈夫よ。


チャットを開くと、そこには私あてのユキの書き込みがあった!!

「ユキ…」


こうなれば、ユキに私の知っている事を全て託すしかない。
せめてユキだけでも…


>アユ
じゃあ18時に、商工センターにあるショッピングモール横のコンビニで待ち合わせしよう。


私がそうチャットに書き込み携帯電話を閉じると、ちょうど電車通りに出た。

とりあえず街中まで戻ろう…


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