結構古い建物で、白い壁に雨垂れの跡がついていた。


門から玄関口は3メートルほどで、庭は余り広くない。

門の周囲を調べたが呼び鈴らしき物は見当たらず、私は門わ開け玄関の扉まで入って行った…



玄関には扉の横に小さな丸いボタンがあり、呼び鈴というシールが貼ってあった。


ピンポン

「すいませーん!!」


呼び鈴を鳴らし扉の前で叫ぶと、家の中でバタバタという人の足音が聞こえた。


ガチャ

「はい、どなた?」


扉が開き、痩せ型の中年女性が顔を出した。

その髪の長い女性を見た瞬間すぐに分かった…
アルバムで見た城ヶ崎さんの面影が、ハッキリとあったのだ。



「あなたは…どなた?」

当然の様に私を見た母親は、半分だけ開けた扉の隙間から怪訝そうな表情で私を見た。


「あ、あの…
基町高校に行ってらっしゃったお嬢様の事について、少しお伺いしたいのですが…」

バタン!!


私が話し終わると同時に、激しく玄関の扉が閉められた!!

私は何がなんだか分からず呆然と立ち尽くした。


.