駅に着くと、私が乗ろうとしていた電車がホームに入ろうとしていた!!
この電車に乗れないと、約束の8時には間に合わない…
もし遅れたら、私の為に来てくれる2人に申し訳がない。
私は改札を定期片手に走り抜けると、全速力で階段を駆け上がりった!!
プシュー
ガタン…
ガタン…
ガタンガタン
「ふぅ…」
私は乗降口に背中で寄り掛かり、荒い呼吸を整える様にうつむいて目を閉じた。
今日はどうしよう…
私は城ヶ崎さんの自宅に行くとして、2人は安全な所に行かせなくては…
そのままの姿勢で考え込んでいると、私の前に人が並び始めた。
約8分の区間は余りに短く、考えがまとまる前にもう電車は基町駅に着こうとしていた…
「亜由美!!」
改札を抜けると、美玖も彩香も既に来て待っていた。
しかし、事態の深刻さを理解している2人に笑顔はなかった…
「おはよう」
私は駆け寄ると、2人とは逆に笑顔で話し掛けた。
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