「ただいま…」


自宅に帰るとすぐに洗面所に行き、ズブ濡れになった靴下を脱ぐと、タオルを1枚手にした。


「ふぅ…
突然雨が降ってくるんだもん、もうズブ濡れよ」

タオルで長い髪を拭きながらダイニングに行くと、母がニュースを見ながら夕食の準備をしていた。


「お帰り亜由美。

ついさっき、市内で集団自殺があったんだって…
カラオケボックスで、練炭を燃やして。

何か気持ち悪いわね…」


集団自殺か…
分からないでもない。

一人では死ねなくても、集団なら死ねる…
そういう人は、きっと大勢いるに違いない。



夕食を済ませ、お風呂から出た後、私はいつもの様に自室にあるパソコンを開いた…

そして、いつものSNSにアクセスする。


メジャーなサイトだが、やはり薄暗い闇の掲示板はある。

『生と死について』
そういうタイトルの掲示板の、私はメンバーになっていた。


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