私達は半ば強引に部屋から追い出された。
理由はよく分からないが、城ヶ崎さんが死んだ事と高校時代の話をしたがらないという事は、どうやら同じ原因みたいだ。
とりあえず、もう城ヶ崎さんの事を調べるしかない…
夏服までしか写真がないという事は、ほぼ間違いなく夏に亡くなったという事だ。
「ねぇ、これ見て」
美玖の部屋に戻った後、カーペットに座ってアルバムを見ていた美玖が私の肩に手を掛けた。
「なに?」
美玖の方を向くと、美玖が震えながらアルバムを指差していた。
余りに慌てていた為よく確認していなかったが、そこには城ヶ崎さんのフルネームが…"城ヶ崎 美恵子"と記載されていた。
美恵子…ミコ!!
思わず2人で顔を見合わせた。
これでもう条件は全て揃った…
後は城ヶ崎さんの自宅に行って、疑問点を確認するだけだ。
なぜ集団自殺に参加しながら、死後も他の人を道連れにしようとしているのか…
右側の壁に掛けられた時計を見ると、既に19:30を過ぎていた。
.



