今更ここで躊躇しても仕方がない…
私は憶さず、いきなり本題に入った。
「あの…
高校の時にクラスメイトだった、城ヶ崎さんの事について聞きたいんですけど」
城ヶ崎という名前を出した瞬間、一気に美玖の姉の表情が青ざめていった。
「あんた達、何かヤバい事やってるんじゃないでしょうね?」
ヤバい事?
城ヶ崎さんの事を聞くとヤバい…
その逆質問に、私は一瞬に理解した。
以前、美玖が言っていた、姉が高校の時の話をしたがらないという事…
そして、城ヶ崎さんの写真がみんなと違っていた事…
私は更に、具体的に突っ込んだ質問をした。
「城ヶ崎さんは亡くなったんですね?」
その私の問い掛けに、美玖の姉は視線を逸らして…うなずいた。
「も、もういいでしょ。
卒業アルバム貸してあげるから、知りたい事があれば自分達で調べて!!
ただ、よく言っておくけど、この件絶対に深入りしないで!!」
美玖の姉はまるで何かに怯える様に、慌ててテレビの横にある本棚から卒業アルバムを出し、私に渡した。
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