私は美玖に顔を近付けると、はやる気持ちを抑えながら聞いた。

「ねぇ美玖、あんたの姉さんっていったい何組だったの?」


美玖は状況が全く理解出来ていない様子で、余りに近付いた私から少し身を引いた。

「確か2組だったと思うけど…」



2組…!!

この一人だけ他の人と違う写真の…
城ヶ崎という女子生徒と、同じクラスだ。

ならば美玖の姉に聞けば、この人がどうなったのか簡単に分かるはずだ!!


「ど、どうかしたの?」

私と彩香の妙なテンションに戸惑った美玖が、アルバムを手にしながら確認してきた。


私は美玖に図書室での経緯を説明し、姉に協力を要請してもらう様に頼んだ。


しかし…
美玖は意外にも、私達の期待を裏切る様な歯切れの悪い言い方をした。

「うーん…
何とか説得はしてみるけど、何か高校の時の話をしたがらないんだよね…」


「話しをしたがらない?」

その言葉が、ますますこのクラスで何かがあった事を物語っている。


これは、何としてでも美玖の姉から話を聞かないと…


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