彩香と2人で1ページずつ変わった事がないか、丁寧に確認しながら捲っていった。
放課後の図書室に静寂が戻り、暫くの間ページを捲る音だけが時折聞こえた…
「ねぇ亜由美…」
そんな中、唐突に彩香の声が重苦しい沈黙を破った。
「なに?」
「これって…
ひょっとして、この人が在学中に亡くなったって事じゃない?」
彩香が指し示すページを見ると、集合写真の隅に一人の女子生徒が欄外に貼られていた。
しかし、その日に偶然休んでいたとか…
他の理由も考えられる。
「クラス単位の個人写真もあるよね。
あっちはどうなっているの?」
私は彩香に個人写真の確認を促した。
もしその写真に異変があれば、間違いなく何かある…
「ちょっと待ってよ、今見てみるね。
えっと、2組だから…」
私は彩香が個人写真を探し出すのを待ちながら、少し違和感を覚えていた。
写真の女子生徒と私が遭遇したミコとに、かなりギャップがあったからだ…
「あー!!」
彩香の声が図書室の中に響き渡った。
.



