私はまず、今年の3月に卒業したアルバムをカウンターの上に開いた。


もし在学中に亡くなっていれば、何らかの形で表記されている可能性が高い。

私は丹念に1ページずつ順番に調べていった…


調べていくうちに、徐々に図書室の中が暗くなってきた。

12月でしかも曇り空となると、17時前にもなれば日が暮れて暗くなるのも当然だ…



パタン

「ふぅ…」


今年の卒業分を全て見たが、クラス写真に顔写真が載っているとかという変わった表記は特になかった。


私は次に、横に置いていた去年の卒業アルバムを手にした。

するとその時、突然薄暗い図書室の電気が点灯した!!


驚いて慌てて出入り口を見ると、そこには彩香が立っていた。

「亜由美、暗い所で本を読むと目が悪くなるよ」


「あ、彩香か…
もう脅かさないでよ。
心臓が止まるかと思ったよ」


彩香は図書室の電気を点けると、カウンター越しに私の正面にあった椅子に座った。

そして一昨年の卒業アルバムを手にすると、自分の前に置くと開いて調べ始めた…


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