窓の無い6畳くらいのスペースの左側に、監視カメラの映像を映し出すテレビが並んでいた。
「まぁそこに座って」
私は言われるまま、右側に置かれたアルミ製の棚の前に出されたパイプ椅子に座った。
「警察も発表しなかったし、すぐに揉み消したはずなんだが…
いったいどこで聞いて来たんだい?」
マネージャーは、監視カメラ用テレビの前にあった丸椅子に座って首を横に振った。
「新聞記者の知り合いに聞いたんですけど…」
私の答えにマネージャーは大きく溜め息を吐き、足を組んだ。
「それで、何を聞きたいんだい?
教えてあげるから、集団自殺の事は絶対言わないでくれよ…」
私は小さくうなずくと、手短に用件を伝えた。
「あの事件の時の、名簿か何かあれば見せて頂きたいんです」
3年も前の予約リストや名簿など、既に破棄されている可能性もある。
もし無かったら…
「ああ、それなら君の後ろの棚にある黄色のファイルがそうだ」
あ、ある!!
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