コンビニに入り、レジにいた女性に声を掛けた。

「すいません。
ちょっと道を尋ねたいんですけど…」


「はい、いいですよ」

その女性店員は明るく応対してくれ、私は少しホッとした。


女性店員にカラオケボックス"ソング"の名前を出すと、簡単に場所が分かった。

集団自殺があったにも関わらず、普通に営業を続けているらしい…


実際、集団自殺した現場が報道される事は稀だし、噂になってもすぐに新しい噂に消されていく。

その部屋で何も知らず、カラオケを楽しんでいる人達がいると思うとゾッとする。


私はレジの近くにあった飴をひとつ買うと、頭を下げ御礼を言ってコンビニを後にした…



目的地のソングは、コンビニのある通りを更に300メートルほど進み、交差点を右に曲がって女子大学に向かって進んだ所に…


あ…あった!!


女子大学に続くわりと大きい道路沿いに、1階がゲームセンター、2階がカラオケボックスという今風の建物があり…

大きく"ソング"と電飾の看板が立てられていた。


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